gakkieのBlog

Archive for 8月, 2007

ゲームニクスとは何か

ゲームニクスとは何か – 日本発、世界基準のものづくり法則 (幻冬舎新書 さ 3-1)
お勧め度:★★☆☆☆
ゲームニクスという言葉は著者であるサイトウ・アキヒロ氏が考え出した言葉です。ゲームの素晴らしさを体系立てることによって、学問とし、なぜ世の中の人が「はまる」のかを科学した結果が「ゲームニクス」という言葉だそうです。
ゲームというのは人を熱中させることにたいして異常に強い力をもっているというのは、客観的に考えても正しいことはわかると思います。そういったゲームの特徴を、「結果」から分析し、理論的に体系化させるというのは、次のヒット商品を作るときにも非常に役立つということはわかると思います。この本の68ページにその体系化されたものの概要図が書かれています。この図は、ゲーム業界でなくても、商品を作る人達にとっては、非常に有益なものであることは間違いありません。そういう意味では、この本は一見の価値があると思います。
しかしながら、著者はmixiやgoogle、そしてiPodまでもがゲームニクスに基づいているから、ヒットしているのだと半ば宗教じみた展開を見せてしまいます。本中に何度も出てくるDSに関しては、どれだけ売れているかという数字を持ってきます。
2007年度中には国内で2000万台の出荷は確実でしょう。
2000万台という数字はスケールが大きすぎて、今ひとつピンと来ないかもしれません。そこで携帯電話の普及台数と比較してみましょう。
総務省の発表によると、携帯電話の総加入者件数が、2007年3月末で約1億人となりました。ということは、なんとDSはそれだけで、日本の総携帯電話人口の5分の1にあたる出荷が記録されることになります!
携帯電話の総加入者数とDSの出荷台数を比べ、「DSはゲームニクス的に優れたUI(つまり良いUED)を持っている。DSは売れた。つまりゲームニクス的に優れているものは売れる」という持論をつなげるのですが、携帯電話の総加入者数とDSの出荷台数を単純に比較していることが、論理の流れを止めてしまい、眉唾理論に聞こえてしまいます。
また、DSは「お年寄にも使えるUI」ということでほめているのですが、スーパーマリオを得意気に遊ぶおじいさんを私は見たことがありません。むしろ、難しくてわからないと言うでしょう。しかしこの本では、スーパーマリオは、説明書を見なくても遊べるとほめちぎっています。理解ができません。そもそも、ゲームニクスでは、何が重要視され、何が軽視されても問題ないのかについて全く言及がありませんでした。著者にとっては明確な区切りがあるとは思うのですが、読者にとって、少なくとも私にはさっぱりわかりませんでした。強引にあとづけしたものにしか見えませんでした。
商品そのもの以外にも、人に面白いと思わせるためには工夫する点がいっぱいある、という主張には100%賛成しますし、68ページの図を見るだけでも777円の価値はあると思います。ただ、やはり私は、個人的にはこの本は好きになれませんでした。

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wordpressのテーマをYUIで作ろう-その2

前回は、Wordpressのテンプレートを作成するところまで行いました。

以下では、
(WPをインストールしたディレクトリ)/wp-content/themes/gakkie_original
で作業を行っています。
(本サーバでは該当ディレクトリはほとんど削除致しました。)
というわけで、今回はCSSを適用していきます。

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生物と無生物のあいだ

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
お勧め度:★★★★☆
生命とは何か?それは自己複製を行うシステムである。
高校1年の4月、私の高校の生物の先生は、「『Biology』という単語は『Bios』という美の神と『Logos』という学問の神を併せて作ったこと場なんだ。どうだ、すごいだろ?」と仰っていたのを今でも覚えています。先生は、自己複製の実例を説明するためにAVを講義に用いた(私のの学年のときはありませんでしたが)、最新の状況を教えるために「Nature」という科学雑誌を講義やテストに用いたりしました。英語よりも難しい英語のテストには驚きましたが、生物に対して興味を覚えるきっかけにはなったと思います。
ところで、DNAが遺伝子であり、遺伝子は体の要素を作るということは、中学生でも知っていることだと思うのですが、学者たちはこれらをどのようにして発見してきたか。そして、その発見をどのようにして確かめてきたかということを、この本の中では、物語風に語りつつ、現在の分子生物学の様子もなんとなくわかるようになっています。その途中で、自己複製では説明できない生命の不思議についても理解できるようになっています。
私は、大学のころBioinfomaticsという分野で卒論を書いたのですが、この分野のおかげで、本の中盤から扱う情報量が爆発的に増えていると感じました。著者は完全にWetな研究者なので、Bioinfomaticsについてはほとんどふれていませんが、情報系エンジニアとして読み進めると、コンピュータがここでも活躍していると感じられると思います。
非常に興味深い分野にもかかわらず、入りづらい分野の学問ということにもかかわらず、わかりやすい文章で一気に読み進められます。しかも分子生物学についての知識もつきます。興味がある方には是非お勧めです。

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wordpressのテーマをYUIで作ろう-その1

先週、会社でYUIの勉強会に出ました。
しかしながら、今期から配属されたチームはフロントを持たないチームなので、
JavascriptもCSSも書かないと思われます。
というわけで、このBlogのデザインをYUIを利用して作っていきたいと思います。
完成するまで、シンプルというか何もないデザインですが、読めればいいかな、と。
なお、Linux上でファイルを直接いじってますので、
コマンドとかそのままのっけてます。
というわけで、続きへ。

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「人たらし」のブラック心理術

「人たらし」のブラック心理術-初対面で100%好感を持たせる方法
お勧め度:★★★☆☆
学生時代、コールセンターのアルバイトを長く勤めていました。そこでは、オペレータ業務だけではなく、別のオペレータにアドバイスをしたり、クレーム時に対応を変わったりしていたのですが、その経験から世の中をうまく渡り歩くには、論理的に話せる能力や技術力ではなくコミュニケーションの能力がもっとも重要だと感じています。
この本では、コミュニケーションにおける基本とtipsが書かれており、相手が概ね気持ちよく話してくれる方法が書かれています。著者がまえ書きでも、あと書きでも書いていますが、この方法論は「ブラック」ではなく「円滑にものごとを進める」ためのものです。おそらく、出版社がインパクトを強めたかったんだろうなと邪推できます。きっとIT系なら「コミュニケーション・ハック」というタイトルにしておけば惹かれるのではないでしょうか。
本の内容は、「基本+アルファ」ですが、一見する価値はかなり高いと思います。しかし、自分の経験から感じるのは、コミュニケーション能力が低い相手との対応には使えないものも多いので、少しもの足りなく感じました。

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適当経典

適当教典 (河出文庫 た 23-1)
お勧め度:★☆☆☆☆
ビジネス書を読み漁っているわけですが、共通して書かれていることのひとつに「きっちりしすぎないこと」というのがある気がします。高田純次はそういう意味で神のような存在だと信じています。
適当論 [ソフトバンク新書]はかなりおもしろい作品で、「適当であること」の偉大さを感じたのですが、今回の適当経典を読むのはただの時間の浪費だと感じました。
と、いいつつも「時間の浪費」は嫌いではないので、これからも高田純次の本は読むと思います。が、お勧めはしませんので読んでみてください。

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思考の整理学

思考の整理学 (ちくま文庫)
お勧め度:★★★★☆
1986年。20年以上前に出版された本ですが、今読んでも面白いと思えます。ところどころ古いと感じさせる部分(リフレッシュという単語がひろまってなかったため、リフレッシって書かれてたり)がありますが、主題の「思考の整理」についてはまったく風化した内容とは思えません。
考えることはつまり発案することであり、それは完全に新しいことではありえません。つまり発案というのは、今までの知識の組合せや、もしくはそれらの変化が元になっているということは、今までの生活で理解できているつもりです。が、この「組合せ」や「変化」をさせるためにはどうすればよいかというのは、非常に難題であるのではないかと思っています。この本の著者は、書くという行為でアウトプットをしつつ何度も長く寝かせ、アイデアをあたためる方法を提案しています。
これは、以前読んだ、アイデアマラソンと非常によく似た方法であることに驚きました。自分が幼稚園のころから謳われている方法なのだからもっとひろまっていてもおかしくないのに、と。
また、コンピュータエンジニアの端くれとして次の内容にも興味を持ちました。
人間らしく生きていくことは、人間にしかできない、という点で、すぐれて創造的、独創的である。コンピュータがあらわれて、これからの人間はどう変化していくであろうか。それを洞察するのは人間でなくてはできない。これこそまさに創造的思考である。
dog yearの計算でいうと、これは140年(20年×7)も前の発想です。現代のエンジニアはコンピュータに創造的なことをさせるかを考えられるとかっこいいんでしょうね。

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